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クラウンスポーツが入庫したのでベストなホイールマッチングサイズを検証しました
ホイールマッチングとは、その車に対してどのサイズのホイールが最適なのかを割り出すことです。純正の状態からローダウンした状態まで、車高によって最適なサイズは変化します。そこで、今回はクラウンスポーツが入庫しましたのでベストなホイールサイズを検証したいと思います。
2024.5.31
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検証に用いたクラウンスポーツには、ヴェルズホイールのKCV03を装着しています。サイズは、21インチの8.5J、インセットはプラス28です。純正ホイールは、同じく21インチの8.5J、インセットがプラス35なので、クラウンスポーツはそもそもタイヤハウスに余裕があることがわかるのではないでしょうか。
純正タイヤのサイズは235/45-21となっているため、ホイールに合わせて245/35-21に変更しています。タイヤの外径が小さくなったことで、より車高を落とすことも可能。純正サイズの235-45から245/35にすることで、タイヤ外径がおよそ40ミリ小さくなっています。
そのため、サスペンションを抜いた分の10センチに加え、2センチ分タイヤが小さくなったことで、合計の12センチローダウンとなっています。ホイールマッチングは、基本的に車高を完全に落とした状態から、徐々に純正車高に近づけていき、段階的に最適なサイズを割り出していきます。
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クラウンスポーツをカスタムし、純正と同じ21インチのホイールを履かせようと思っているオーナー向けのおすすめタイヤサイズは、245/40-21です。純正タイヤと比較するとタイヤ外径がおよそ15ミリ小さくなり、いわゆる“引っ張りタイヤ”になることで、純正を超えたスポーティさを演出することが可能です。
また、カスタムの醍醐味といえばインチアップでしょう。クラウンスポーツは元々21インチという大口径のホイールを装着していますが、22インチも問題なく履きこなすことができます。その場合、タイヤのベストマッチングは245/35-22です。
こちらも、ホイールのインチ数はアップするものの、タイヤの外径はおよそ25ミリほど絞られるため、タイヤの扁平も低くなることでスタイリッシュに足元を飾ることができます。
まずは、純正車高でのマッチングを探っていきます。検証に用いたクラウンスポーツは、サスペンションを抜いているため、リフトを使って車高を上げています。そのため、写真の車両はあくまでも純正車高相当であることをご了承ください。
クラウンスポーツで車検に対応するホイールマッチングを探る際、まず注意したいのがフロントフェンダーの形状です。ホイールを変えた車両で車検に対応するためには、ホイールのセンターからフェンダーの頂点を結び、前方に30度、後方に50度傾けた範囲でホイールがフェンダーに収まっている必要があります。
この30度のラインが、クラウンスポーツは車体側に引っ込んでいます。つまり、クラウンスポーツのフェンダーは、デザイン的にフロントに向かって絞られているのです。
一般的に、車検は30度のラインにホイールを収めるのが難しいとされています。なぜなら、フェンダーがフロントに向かって膨らんでいる車が多いため。一方、クラウンスポーツは逆です。ここがクラウンスポーツのホイールマッチングを探る際、注意したいポイントとなっています。
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現状、純正車高相当のフロントでは、21インチの8.5J、インセットがプラス35のホイールでも、30度ラインで9ミリの余裕があり、50度ラインではおよそ15ミリほども余裕があります。リアの50度ラインはおよそ4ミリの余裕があります。
現状、50度ラインで比較した場合、大きな差があるように見えます。しかし、クラウンスポーツは、フロントとリアでサスペンション構造が異なっており、車高を下げれば下げるほど特にリアタイヤにネガティブ方向へキャンバーが働きます。
これはホイールとタイヤの上部が車体側に引っ込むように倒れていく現象。これにより車高を落とせば落とすほど、リアに余裕が生まれ、フロントとリアでさほど変わらないインセットのホイールを装着することができる可能性が出てきます。
以上を踏まえ、純正車高相当でのベストマッチサイズは、ホイールで21インチ、8.5Jプラス25。タイヤは245/40-21ということが割り出せました。
ただし、クラウンスポーツはタイヤハウスのイン側にかなりスペースがあるため、さらにJ数を上げたサイズも装着することができます。リア側だけでいうならば、10J以上も装着することが可能となっています。
また、純正車高相当でフロント/リアホイールが前後異形サイズになった場合、フロントは21インチ、9Jプラス26、リアは同インチ、10Jプラス42~43がベストマッチします。もし、サイズを揃えて太いリムを履かせるのであれば、21インチ、9Jプラス31~32。タイヤは245/40-21がギリギリのラインです。
ちなみに、クラウンスポーツの純正状態での最低地上高は150ミリです。このことから、およそ5センチ程度のローダウンであれば、問題なく車検に対応することができます。あわせて、タイヤ外径を小さくする場合には、4センチほどのローダウンにとどめておくのがベターでしょう。
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純正車高より4センチダウンした状態では、リアの50度ラインにおよそ9ミリのクリアランスが生まれました。これは、前述したようにネガティブキャンバーが働いた証拠でもあります。一方、フロントにはほぼキャンバーがついていないため、クリアランスは純正車高の状態とほぼ変わらないということになります。
ただし、取り付けるエアサスや車高調によってはもともと寝かせた状態で取り付けるタイプのものがあります。そうなると、キャンバーが付きにくいフロントに強制的にキャンバーを付けることができるため、クリアランスに余裕を持たせることもできます。
そして、4センチローダウンした状態でのオススメサイズのホイールは、21or22インチ、9Jプラス27~28となります。さらにリムを太くした9.5Jではプラス33~34が最適なサイズとなっています。
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最後に、ほぼフルダウンといえる100ミリローダウンした状態では、リアの50度ラインには16ミリのクリアランスが生まれました。フェンダーの頂点から計測すると、26ミリも余裕があります。
このことから、デモカー仕様というスペックで考えると、21or22インチサイズで、8.5Jプラス2。9.5Jではプラス14、10Jではプラス20程度まで深リムのホイールを装着することができます。
ここまで挙げた数値は、あくまでKUHLに入庫したクラウンスポーツでの計測結果となります。実際にベストマッチするホイールを探す場合には、実写での計測が最も正確です。目指すローダウン量と比較して、ベストマッチするホイールを探してみてはいかがでしょうか。
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