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新型スープラをオーバーフェンダーにする方法を解説。ボディを加工します|KUHL Racing TOYOTA NEW SUPRA
今回の企画ではカスタム講座として、新型スープラをワイドボディ化するためのオーバーフェンダーキットの取り付け方法を解説したいと思います。
今手に持っているのは、新型スープラのリアフェンダーの一部分。
以前、東京オートサロンで白色のスープラにワイドボディキットを付けて展示をしたのですが、その時の商品をテストも兼ねて装着していきたいと思います。
2022.10.31
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今回ワイドボディ化するのは後ろにある赤いスープラです。こちらのクルマはKUHL PREMIUM 名古屋店の桑原店長のマイカーとなりますので、本人の同意をもらって今からフェンダーを切っていきます。
KUHL PREMIUM 名古屋店長の桑原でございます。よろしくお願いします。こちらは社用車ではなく完全に自分の自家用車。車高調とホイールも入れて、バシッとカスタマイズを施しています。こちらをワイドボディ化していきます。
ワイドボディ化を実施するメリットは、80mmワイドに拡がるんですけれども、やっぱりワイド感のインパクトが凄いんですね。
パーツを被せるとこういう感じでかなりボリュームがあります。めちゃくちゃワイドになりつつも、一体感が得られるリアフェンダーとなっています。
ボディの迫力に加え、幅を広くすることで更に太いホイールを履けるというのも大きなポイント。
今でも、15jの+28という結構深いホイールを履いているんですけれども、ワイドを付けるとその分ホイールを外に出すことができます。
既に履くホイールも決まっているんですね。もう用意をしておきました。強制です。(笑)ここに置いてありますVERSのクローネというホイールになります。
ウルトラディープコンケーブと呼ばれる鍛造の2ピースホイールで、コンケーブ・スポークの角度が物凄いホイールとなります。この深さのコンケーブのホイールを履くには、オーバーフェンダーにする必要があります。ホイールを横に並べてみますね。
サイズが11jの30とかなり大きなサイズとなります。ウルトラディープコンケーブは、コンケーブの角度が激しすぎるので、なかなか凄いサイズ設定しか無いんですね。
ワイドボディにしてこれだけ深いホイールを履いても、車検はイケます。車幅自体が変わりますので、ワイドボディにしてオーバーフェンダーを付けるということは、純正のフェンダーに付けるという解釈です。
ホイールの取り付け位置がこの辺りまで出てくるので、フェンダーを切らないと、ストローク時にタイヤの上にフェンダーが乗っかってしまいます。つまり、タイヤのトレッド面が当たってしまうということです。
そのため、当たる部分だけを大体5cm~8cmぐらい切り落として、フェンダーのアーチを切り上げます。
フェンダーを切るから修復歴車になるんじゃないかとか心配している方も多いですが、修復歴車扱いにはなりません。
KUHLの場合は、ワイドボディ化して頂けると査定も大幅にアップ!
その理由は、やっぱりワイドボディのおクルマに乗りたいというお客様が非常に多いためです。
例えばワイドボディ化を施して、KUHLのフルエアロを組んでもらって、ホイールもバチッと決めたおクルマが、3年後くらいに中古車として市場に出てきたとしたら、どうしても欲しかった人にとっては物凄く価値があるクルマになってきますので。
ということで、まずは装着するパーツがどのようなラインナップになっているのかを見ていきましょう。
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こちらに並んでいるのが、ワイドボディを作るためのオーバーフェンダーキットです。黒ゲル仕上げの、まだ全くの未塗装の状態となります。それから、実はこちらはまだフルアイテムじゃないんです。
リアのハーフスポイラーとリアのアンダーディフューザーが若干間に合いませんでした。あと、並び切らなかったのでこれらは片側のみのパーツとなります。では、現在ならんでいるパーツを順番に紹介していきます。
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こちらが純正のフロントバンパーにつけるディフューザー。これ自体もワイドになっています。純正はこのあたりまでとなっており、ここから先がワイドです。
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フロントフェンダーは3分割となっています。今からクルマに合わせて、詳しく説明していきます。
今日のフェンダーカットの作業は坂本工場長にやってもらいます。
スープラの特徴として、こういう造形が入っているのですが、この部分に被せてしまいます。そのまま被せるとボコっとした印象になってしまうので、この辺りで切り落とします。
裏側をお見せすると、一般的にオーバーフェンダーというのはここの部分が無いんです。実はこちらは延長をしているんですね。
ワイドになったぶんインナーライナーが足りなくなるので、この部分が空洞になってしまうのです。だから、このフェンダーを延長してライナーを隠せるようにしています。
前から後ろまで全てタイヤハウス周りは延長する形になります。
スープラはボンネットごと開くので、こちらはボンネット部分。
ここの部分に粘土を入れて貼り付けていきます。これだけワイドになるというイメージです。
フロントが5cmワイド、リアが7cmワイドとなります。
オーバーフェンダーのフィッティングを見る時は、場所がズレたりすると浮いてきてしまうので、ボディの伱間には特に注意が必要。
正しい位置で付けてやると、このようにピタッと伱間なくボディに張り付いてくれます。
これがフロントフェンダーで交換タイプになります。純正を外してそのまま付けてあります。
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こちらのパーツはドアパネル。フェンダーが拡がってくるので、その分ドアパネルも広げないといけません。純正だとちょっと足りませんので。こちらも貼り付けではなくて交換タイプにしました。
こちらはサイドステップの下側です。サイドステップは切らずにそのまま上からスコンと被せるだけで装着できます。
そして、サイドアンダーディフューザー。サイドステップの下に、このように付けます。これは付けなくても大丈夫なんですけれども、フロントのディフューザーがかなりワイドになっているので、サイドも拡げてあげた方がカッコ良く仕上がります。
ディフューザーもワイド仕様。これにフェンダーが乗っかってくるイメージ
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リアオーバーフェンダーは、今回のカスタムで最も大きなパーツ。着用するとこのようなイメージです。このフェンダーも貼り付けです。
そして、リアフェンダーのバンパー部分。今マスキングをしてある純正のディフューザーを切り落として、このパーツで隠します。今は切り落としていないので、当たってしまって付かないのですが、こういうイメージです。
最後にクリアのハーフスポイラー・リアディフューザーを取り付けて完成です。
今回ちょっと間に合っていませんが、こちらにクリアのハーフスポイラー、その下にリアの大きなディフューザーを付けて完成となります。
まとめると、スープラは前後のフェンダーとボンネットを切り落とし、これらのパーツを装着することでワイドボディ化していくという流れとなります。
それでは、フェンダーをカットしてオーバーフェンダーの取り付け作業に入りたいと思います。
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ということで、リアフェンダーのカット作業に入りましょう。
ここにマスキングラインを引いているのですが、このラインに合わせてフェンダーの鉄板をカットしていきます。リアフェンダーはアウターフェンダーとインナーの2枚、内側と外側に分かれています。
内側を残しておいて、後で溶接をして外側と内側をくっつけます。内側の鉄板と外側の鉄板の距離が近く、鉄板もかなり分厚いので、これはかなりやりづらそうです。
それでは外の鉄板と内の鉄板が開いているところにドリルで穴を開けて、カッターの刃を入れてカットをしていきます。
中の鉄板をカットしないように、外の鉄板だけをカットしていきます。
これで、外側の鉄板はカットできた状態です。これではまだ内側の鉄板とくっついていますので、外側の鉄板部分も外れません。なので、まずは横に刃を入れます。
ここに刃を入れて、今度は2枚を同時に切っていきます。
内と外を同時にカットして、これで全部切れました。
これがフェンダーの先ということです。
内側と外側の鉄板が合わさって、ここが折り曲がっています。中に入っているのも、詰まっているのもシーラーです。
この隙間の辺りにまだシーラーがあるので、少しカットしてやると、外の鉄板が外れます。
これがフェンダーの内側だけが残った状態です。
距離が近いんでカットがしづらかったですね。こっち側は5mmぐらいと、もうほとんど隙間がありません。
この後内側の鉄板に切れ込みを入れて、少し曲げてやって、外の鉄板との隙間を埋めて、くっつけてやって、そして溶接。という手順で進めていきます。
溶接がしっかりくっつくように、塗装を剥がしていきます。
塗装面がピカピカになった状態で金属がむき出しになっています。
続いて、カットした時に生じたこういう細かいバリを取っていきます。
インナーを止めていたボルトが内側の鉄板から飛び出していますが、邪魔になるのでこちらも削り落とします。
次の工程は、内側の鉄板に切れ込みを入れ、曲げながら外の鉄板に近づけていく作業です。
最終的には、外と内の鉄板がくっつくというカタチになります。
そのために、内側の鉄板を加工して、外へ曲げていかなければならないということです。
切って・叩いて・曲げてという作業を行い、外の鉄板と内側の鉄板がある程度はくっついてきました。これで2ヶ所溶接を行い固定したら、再び叩いて曲げてという作業を繰り返します。
ということで、ここから先は溶接作業です。溶接の種類は半自動溶接。早速進めていきますね。
天付けの溶接が完了!インナーフェンダーの鉄板を外側の鉄板に垂直にくっつけている状態です。
ここからは本溶接を行い、余分なところを再び切り落とすという手順を繰り返します。
以下は、溶接作業が全て完了して、サンディングまで行った状態。結構キレイに仕上がるでしょう?
内側のパネルを外側のパネルが受けて、完全にくっついて一体化しています。削ってならしているというイメージです。
まだ少し穴がある部分などは再度溶接して削ったりといった作業が残っていますが、基本的なアーチ上げはほぼ完了となります。
後はここの部分を大きくカットする必要があります。ここにくっつけてフィニッシュとなるため、もう少し時間が掛かります。
ということで、溶接が終わりましたので確認を行っていきましょう。
こちらが、フェンダーのカット・トップの部分を大体6cmくらいカット・アーチ上げ・裏の鉄板を曲げて溶接までが終わった状態です。
ここから錆止めとシーリング剤を塗って完成となります。スープラは、他のクルマと大きな違いは特に無かったんですけれども、鉄板が分厚く硬かったので、やや作業がやりにくかった印象があります。
真横から見ると、アーチが山なりになっていますが、削ったところはフェンダーが被ってくるので見えない部分となります。
タイヤをここに収めるので、大きくストロークをした時にも干渉しないように、タイヤとフェンダーの距離はなるべく稼ぎたいのが本音。
一番困るのは、タイヤが当たるからもう一回作業というケース。
この辺りをカットしてしまうと中が見えてしまうので、トップの部分だけを長めにカットして距離を稼いでいます。
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続いて、フロントの作業を進めて行きたいと思います。フロントはとりあえずボンネット部分のカットです。
フェンダーは交換タイプとなるので、ほぼカットする必要はありません。バンパーの方のみ部分的に少しカットを行います。
こちらのボールペンでラインを引いたあたりからカットします。
従って、フロントの大幅な加工が必要となるのは、このボンネット部分。ボンネットはアルミ素材となっており、特に強度が必要な部分でもないので、カットしてボンドでパネルを接着していきます。
ボンネットを開けた時に見える部分となるので、キレイにラインを引いて下降しておきたいなと思います。60mmぐらいの幅にしたいので、このような感じでカットしていく予定です。
こういう部分は無くなるので、ガタつきがあるとあまりビジュアル的にカッコよくないためです。それではカットをしていきます。
こちらがカットしたボンネットの一部。表と裏で、2枚重ねになっています。
アルミは材質が柔らかいので、鉄板のリアフェンダーよりはカット作業はラクに行うことができます。見ての通り、スパッとキレイに切れています。
仕上げにベルトサンダーを使ってバリを落としてキレイにならしてから、パネルボンドで接着を行います。この間の伱間を埋めるという感じで、パネルボンドで接着します。
では一度仮合わせをして、このラインは切らなくちゃいけないかどうか判断するためのチェックを行います。
ボンネットを開けた時には、このような見え方になります。
オーバーフェンダーの裏面を取っているので、このように張り付くイメージです。
ということで、フロントをパネルボンドで接着・錆止めを塗布・シーリングという作業がまだ残っていますが、スープラのフロントフェンダー・リアフェンダーのカットとアーチ上げが完了いたしました!
新型スープラは、オーバーフェンダーのフィッティングが非常に良く、取り付けもラクになるようにインナーの部分まで作り込んでいますので、十分なクオリティの仕上がりとなっています。
アーチ上げをした状態でオーバーフェンダーが付いていない現在の姿は、なかなか見る機会が少ないと思います。フェンダー・タイヤスペースが凄く大きくなったように見えますよね。
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新型スープラのワイドボディキット一式を装着したコンプリートカーも
KUHLの店舗から購入することができます。
■コンプリートカーに含まれる装備品一覧
・KUHLオリジナルエアロパーツ7点セット
・スラッシュ4テールマフラ
・BLITZ車高調
・VERSホイール
FALKENタイヤ
オプション総額は工賃込みでだいたい約349万円ぐらいになります。気に
なる価格は次の通り。
■スープラ・RZグレード
・758万円(税込)
■スープラ・SZグレード
・853万円(税込)
■スープラ・SZ-Rグレード
・983万円(税込)
みに値引額は約90万5,300円。
パーツが増えれば増える程お値引きが増えていくというのが、KUHLのコ
ンプリートカーの特徴です。
ということで、本日は新型スープラをオーバーフェンダーにする方法を解説しました。ありがとうございました。
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