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2021-12-23

NC加工機や3Dプリンターにて3Dモデリングを行う会社「株式会社花野井製作所」のご紹介(後編)!エアロパーツの開発工程をお見せします!マシニングセンター(NC加工機)によるエアロパーツモデリング!<KUHL片岡より>

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引き続き「㈱花野井製作所」のご紹介をさせて頂きます。
本日は3Dモデリングによるエアロパーツ開発工程について詳しくご紹介をさせて頂きます。
ただ今開発真っ只中で「東京オートサロン2022」に出展予定の、GR86&BRZワイドボディの製作工程を追って行きながら、ご紹介をさせて頂きたいと思います。
 
まずは、「KUHL DESIGN STUDIO(藤井寺工場)」にて、発砲ウレタンによるデザインの決定からスタートします。
① 発砲ウレタンにるモデリングを行いデザイン決定

👆 発砲ウレタンを削り出しながら、エアロパーツのベースデザインを確定していきます。
開発時間短縮のため、片側のみの造型を行います。
 
② 赤外線スキャナーによるデータ取り

👆 赤外線スキャナーを用いてモデルのデータ取りを行います。
 
③ モデルの3DCADデータ作成




👆 CADによりエアロパーツの3Dデータを制作し、エアロデザインの最終確定を行います。
 
➃ マシニングセンター(NC加工機)へのパス出し

👆 マシニングセンターにてエアロマスターの雌型を切削するための、パスデータを作成します。
 
⑤ マシニングセンター(NC加工機)による雌型の切削加工

👆 OKKマシニングセンター1号機


👆 リアバンパー雌型切削
 

👆 OKKマシニングセンター2号機

👆 リアバンパー雌型・別パーツの切削
 
大型の機械ですので、自動車バンパーのような大型サイズのモデリングも行う事が出来ます。
写真で切削している部材は、ケミカルウッド(合成樹脂木材)となります。
材料費は高い部材となりますが、面がキレイな点と、複数回マスターモデルを脱型したいということで、ケミカルウッド材を使用しています。
これらの加工機は、中ぐり、フライス削り、穴あけ、ねじ立てなど多種類の加工を連続で行える工作機械で、工具を自動交換することにより24時間の無人加工が可能です。
この3カ月近く、加工機は24時間フル稼働状態となっており、年末から新年にかけてもフル稼働となります・・・。
 
⑥ ケミカルウッドによるエアロマスター雌型の完成

👆 ワイドフェンダーの雌型です。

👆 フロントバンパーの雌型です。写真でこの巨大さが分かって頂けるのではないでしょうか!
 
⑦ 雌型に離型剤の塗布、黒ゲル吹き付け、グラスファイバーの貼り込み

👆 藤井寺工場に雌型を移動させ、グラスファイバーを貼り込みます。
ここからは、職人の手によるハンドメイドでの製造となります。
グラスファイバーの貼り込みが完了し、硬化完了次第、雌型から脱型を行います。
 
⑧ 脱型したマスターモデルを現車に仮り合わせ

👆 現車に装着し、フィッティングチェックを行います。
フィッティングのミリ単位のズレを、熟練の職人がハンドメイドで丁寧に修正し、完璧なフィッティングを実現します。
 
⑨ マスターモデルの面出し・角アールの修正・細かなデザイン修正
ひたすらペーパーで磨き込んで面出しを行ったり、角アールの修正を行って、マスターモデルが完成します。
実際に車両に装着することで、微妙なデザインや角アール(エッジ)を修正し、完璧なエアロマスターモデルが完成します。

👆 写真のフロントバンパーは、面出しやアール修正が完了した状態です。
ワイドフェンダー部分は、雌型から脱型したばかりの状態です。
違いが良く分かるのではないでしょうか・・・。
 


 
「㈱花野井製作所」さんの、NC加工機を使用したエアロパーツモデリング工程は、このようになります。
上記流れでの開発期間はおおよそ2カ月半となります。
もしも、全てハンドメイドで開発を行っていたとしたら、ワイドボディ&バンパーエアロの場合、6~7か月は最低でも必要となると思います。
従って、おおよそ3分の一近くまでエアロパーツモデリング期間の短縮が可能となりました。
 
例えば、発砲ウレタンでの造型を行わず、CADでイチからデザインを行う方法もありますし、NC加工機で雌型ではなく、オス型をいきなり切削する方法もあります。
この方法であれば、開発時間のさらなる短縮も可能かと思いますが、デザイン性が落ちたり、精度(フィッティング)が落ちる可能性があります。
KUHLでは少し時間とコストはかかりますが、カッコいいデザイン、フィッティング精度の高いエアロパーツを作るために、現車合わせでのデザイン、熟練の職人によるハンドメイドでのフィッティング工程は、絶対に短縮したくないと考えています。
 
今後は、「㈱花野井製作所」さんの、「3Dモデリング技術」と、「職人のノウハウと技術」を融合させて、精度の高いエアロパーツをどんどんリリースしたいと思っています。
「ワイドボディキット」「フルバンパーエアロ」はもちろんのこと、「KUHLオリジナルカー」といえるような大胆にフェイスチェンジさせたようなボディキットの開発にもチャレンジしていきたいと考えています。
 
それでは「東京オートサロン2022」で、ずらりと並んだ「KUHLJAPAN」「新しい作品」を、ぜひとも見て頂けると嬉しいです!
 


 
**「㈱花野井製作所」「KUHL DESIGN STUDIO(藤井寺工場)」では、一緒に働いてくれるスタッフを募集いたします**
自動車のエアロパーツやアクセサリーパーツの、「デザインをしたい」「モデリングを行いたい」「製造をしたい」という方を募集いたします。
デザインを形にしていくという「モノづくり」は本当にやりがいがあって、楽しい仕事だと思います。
勤務地はさいたま市、もしくは大阪府藤井寺市となります。
 
求人募集の詳細につきましては、下記URLを参照してください。
【採用情報◆中途採用】クールホールディングス 採用サイト (kuhl-hd.co.jp)
 
それではぜひとも皆様からのお問合せ・ご応募をお待ちしております!
 
 
 
 
 
  

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