2018-7-21
スバル車といえば"アプライド"!WRXの"年次改良"の内容を解説|SUBARU WRX STI&S4 アプライドA~E
クルマって日々進化を続けていて、有名なところでいえばモデルがゴロっと変更される「フルモデルチェンジ」とモデルは変わらないんだけど大幅な改良がなされる「マイナーチェンジ」がありますよね。10年以上前だと、フルモデルチェンジは4年に1回で、2年に1回マイナーチェンジがおこなわれるというのが普通でした。しかし、最近はモデルサイクルがバラバラで、そのかわり「年次改良」と呼ばれる1年ごとの改良をするクルマが増えています。
そういった方法をいち早く取り入れていることで有名なのがスバルですね。スバル車は「アプライド」という呼称で年次改良をしていて、モデル登場時はアプライドA型と呼ばれ、翌年に年次改良をした際はアプライドB型となります。そのまま年次改良ごとにアルファベットが進んでいく仕組みですね。
この年次改良はわずかな改良のときもあるので熟練のクルマ好きでもなかなか見分けられないとされていますが、スバルの場合は年次改良のたびにちゃんとプレスリリースを発表しているので、とってもユーザーフレンドリーですよね。
そこで今回はスバルのプレスリリースをもとに、WRXの年次改良の変化をチェックしていきたいと思います。
WRX STI/S4・アプライドA型
2014年8月25日発売
こちらはWRXがデビューしたときの姿になります。2014年発売だったのでもう4年も前になります。ひと昔前ならフルモデルチェンジをするタイミングでもおかしくはありません。しかしスバルはここから毎年改良を加えていくことで完成度を高めていくわけです。
WRX STI/S4・アプライドB型
2015年6月30日発売
はじめての年次改良の目玉は先進安全装備「アドバンスドセイフティパッケージ」の搭載となります。以下はプレスリリースの内容です。
年次改良の内容・アプライドB型
<アドバンスドセイフティパッケージの機能>
安全性能をさらに強化する先進機能をパッケージで展開。車両周辺状況の検知を可能とし、より安心・快適なドライブをサポート。スバル国内においてレヴォーグに続く採用となり、メーカー装着オプションとして展開します。
①スバルリヤビークルディテクション(後側方警戒支援機能)【死角検知機能(BSD:Blind Spot Detection)】
ドアミラーでは見えにくい、自車斜め後方の車両をレーダーで検知して、ドアミラーに付いているLEDランプを点灯または点滅※させることでドライバーに注意を促します。【車線変更支援(LCA:Lane Change Assist)】
隣車線を後方から急接近してくる車両をレーダーで検知して、ドアミラーに付いているLEDランプを点灯または点滅※させることでドライバーに注意を促します。
※BSD、LCAともに車両をレーダーで検知した状態で、ドライバーがウィンカー操作をした上で車線変更を試みた場合、ドアミラーに付いているLEDランプを点滅させることでドライバーに衝突の危険性をお知らせします。
【後退時支援(RCTA:Rear Cross Traffic Alert)】
後退時に左右から接近してくる車両をレーダーで検知し、衝突の危険性があると判断した場合にドライバーにドアミラーに付いているLEDランプを点滅かつ警報音を発します。
②サイドビューモニター
左側ドアミラーにカメラを搭載し、ドライバーから死角となる左前方の映像をガイドライン付でマルチファンクションディスプレイ(MFD)に表示。左側へ寄せる駐車や狭い道でのすれ違いの際に、死角を確認しながら安心して運転できます。
③ハイビームアシスト(自動防眩インナーミラー付)
ルームミラー一体型の単眼カメラを新採用することで、先行車や対向車を検知して、ヘッドランプのハイビームとロービームを自動で切り替えます。
また、自動防眩インナーミラーにより、後続車のヘッドランプなど、強い光をセンサーで検知して自動的に反射率を切り替えて眩しさを抑えることで、夜間のドライブでの安全性を高めます。
④アイサイトアシストモニター(※WRX S4)
アイサイトの作動状況や警報に応じて点灯するランプをフロントウィンドウの運転席前に表示。少ない視線移動でアイサイトの状況を確認でき、安全運転をサポートします。
<乗り心地と静粛性の向上>(※WRX S4)
サスペンションにフリクションを最適化した新ダンパーを採用。作動時のフリクションの変動を抑えることで、微小なストロークでもダンパーの減衰力が働くようにし、路面の凸凹を乗り越えた際の振動を抑え、乗り心地を向上させました。(※2.0GT EyeSight)
フロントウインドゥの遮音中間膜追加やボディへの吸音材追加など、振動・騒音対策を強化。高速クルージング時の風切音やロードノイズを低減し、静粛性の向上を図りました。
<その他>
245/40R18ハイパフォーマンスタイヤをメーカー装着オプションとして設定。(※WRX S4 2.0GT-S EyeSight)
サンルーフをメーカー装着オプションとして設定。使い勝手の良い電動チルト&スライド式を採用。
(※WRX S4 2.0GT-S EyeSight)
パワーウインドゥスイッチのエッジ部分に光輝感の高いクロームメッキの加飾を採用。
センターコンソールに設けられたUSB電源の出力を、従来の1Aから2Aに強化。
ボディカラーを変更し、新たに「ピュアレッド」を展開。
WRX STI/S4・アプライドC型
2016年5月11日発売
2回目の改良は2016年におこなわれました。インテリアを中心に改良が施されているようですね。
年次改良の内容・アプライドC型
・ルーフトリムの素材を不燃布からトリコットに変更
・リアワイパーブレードをエアロタイプに変更
・フロントドアガラスの室内側ショルダー部ウェザーストリップを2枚化
以下はプレスリリースの内容となります。
『導入3年目となる今回の改良では、インテリアの質感と静粛性を向上し、商品力を強化しました。
ルーフトリムの素材を従来の不織布からトリコットに変更しインテリアの質感を向上。また、リヤワイパーブレードの形状を空気抵抗の少ないエアロタイプの形状とすることでリヤワイパーによる不快な風切り音を従来型比で85%低減しました。さらに、フロントドアガラスの室内側ショルダー部ウェザーストリップを2枚化することで風切り音やロードノイズといった室内への透過音を低減し、静粛性を高めるなど、より高い質感を実現する仕様としました。』
WRX STI・アプライドD型
2017年5月24日発売
WRX STIとしては初の大幅改良モデルとなるのが2017年に発売されたアプライドD型となります。いわゆるマイナーチェンジモデル、後期型と呼ばれるのはこのモデルからとなりますね。見た目にもヘッドライトやフロントバンパーのデザインが変わっているので違いが明確です。以下はプレスリリースの内容となります。
年次改良の内容・アプライドD型
●新電子制御マルチモードDCCD*1や新開発brembo製18インチベンチレーテッドディスクブレーキ、新開発19インチアルミホイール&タイヤ*2を採用し、AWDスポーツパフォーマンスを一層向上
●ステアリング連動ヘッドランプ、フロントビューモニター*3を採用し、安全性能を向上
●外装デザインを刷新するとともに内装質感を向上
●SUBARU初の電動調整式RECAROフロントシート*4を設定
*1:DCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)
*2:Type Sに標準装備
*3:アドバンスドセイフティパッケージの一機能として、メーカー装着オプション
*4:Type Sにメーカー装着オプションとして設定
■ デザイン
<エクステリア>
・ 新デザインフロントバンパー
・ 19インチアルミホイール(ダークガンメタリック塗装)&245/35R19タイヤ
<インテリア>
・ インパネ加飾パネル&ドアスイッチパネル(ハイグロスブラック)
・ 運転席&助手席8ウェイパワーシート付RECAROフロントシート
(レッドステッチ+レッドアクセント+STIロゴ入り)
・ レッドカラーシートベルト
・ マルチファンクションディスプレイ(高精彩9インチ大型カラー液晶)
・ ディーラー装着オプションで、8インチサイズナビゲーションを設定
■ メカニズム
・ 新電子制御マルチモードDCCD
・ brembo製18インチベンチレーテッドディスクブレーキ
ドリルドディスクローター&モノブロック対向6ポット/2ポットキャリパー(イエロー塗装、STIロゴ入り)
・ サスペンション設定最適化
■ 安全性・実用性
・ LED2灯ハイ&ロービームランプ+ステアリング連動ヘッドランプ
・ フロントビューモニター
・ ルーフキャリアブラケット
WRX S4・アプライドD型
2017年7月3日発売
WRX STIから遅れること2017年7月3日にWRX STIもアプライドD型へと進化しました。STIと同じく、こちらのマイナーチェンジ版、後期型となりフロントまわりを中心に大幅なデザイン変更がなされていますね。以下はプレスリリースの内容です。
年次改良の内容・アプライドD型
●SUBARUの走りのフラッグシップとして、操縦安定性や乗り心地、静粛性を更に向上
●「アイサイト・ツーリングアシスト」をSUBARUとして初めて搭載し、より安心で愉しいスポーツセダンに
●後退時自動ブレーキシステム、ステアリング連動ヘッドランプ等の先進安全機能の追加により、総合安全性能を飛躍的に向上
■ 走行性能
・ フロント&リヤサスペンション改良
・ 電動パワーステアリング改良
・ 外部からの音の侵入や振動を抑えることによる車内静粛性向上
・ 高μブレーキパッド採用
■ 安全性能
・ アイサイト*2
◆アイサイト・ツーリングアシスト
◆後退時自動ブレーキシステム
・ アイサイトセイフティプラス*2
◆フロントビューモニター*3
・ ステアリング連動ヘッドランプ
・ オートビークルホールド
■ エクステリア
・ 新デザインLEDハイ&ロービームランプ
・ 新デザインフロントグリル
・ 新デザインフロントバンパー
・ LEDフロントフォグランプ
・ 新デザインフロントフォグランプカバー
・ 新デザイン18インチアルミホイール
・ ルーフモールキャリアブラケット採用
■ インテリア
・ 新デザインインパネ加飾パネル(ハイグロスブラック)
・ 新デザインフロントコンソール
・ 新デザインセンターパネル
・ 新デザインドアスイッチパネル(ハイグロスブラック)
・ 新デザインドアグリップ
・ 新デザインメーターパネル
・ マルチファンクションディスプレイ(5.9インチ大型カラー液晶)
・ 新型8インチビルトインナビ*4
*2:WRX S4の先進安全装備については、2017年6月19日のニュースリリースをご確認ください。
『SUBARU 「アイサイト」を大幅進化、新機能「ツーリングアシスト」を搭載』
https://www.subaru.co.jp/press/news/2017_06_19_4301/
*3:2.0GT-S EyeSightに標準装備
*4:ディーラー装着オプション
WRX STI/S4・アプライドE型
2018年4月27日発売
2018年時点で現行型となるのがこのアプライドE型となります。2018年4月27日に発売されており、アプライドD型に比べると小改良にとどめているようですね。以下はプレスリリースの内容です。
年次改良の内容・アプライドE型
●WRX S4に搭載されるアイサイトのプリクラッシュブレーキ制御を改良し、安全性能を更に向上
●WRX STIにサンルーフを設定
■ 安全性能
・ アイサイトのプリクラッシュブレーキ制御の改良(WRX S4のみ)
■ エクステリア
・ WRX STIのメーカーオプションに新たにサンルーフを設定(S4には従来より設定あり)
KUHL RacingはWRX STI用のエアロパーツを用意しています!
いかがでしたでしょうか?WRXの歴史と年次改良(アプライド)の内容がおわかりいただけたかと思います。ポイントはやはり2017年のアプライドD型で大幅な改良がおこなわれているところにありますね。
KUHLではアプライドD型以降に対応するエアロパーツをすでにラインアップしています。今後はアプライドA型からC型までに対応するタイプも開発する予定なのでぜひ発表をお待ちください。
エアロパーツやコンプリートカーの内容はYouTubeチャンネル「KUHL Racing TV」で紹介しているのでぜひご覧ください。
https://youtu.be/o3QaWIiHuJI