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    30系ヴェルファイアでカスタムペイント「グラインダータトゥ」のやり方を解説します!

    当記事では、カスタムカーが登場するイベントやショーにはほぼ必ず施工されているカスタムペイント技術「グラインダータトゥ」について、30系ヴェルファイアでその制作過程を紹介させていただきたいと思います。

    2022.5.7

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    カスタムペイント「ROHAN」さんに来ました!

    ここがどこかというと、カスタムペイントのROHANさんに来ています。
    塗装をこれから剥がしてもらうんですけれども、とりあえず何か凄いのを
    作ってくれんかなーということで煽って欲しいわけですよ。そうすると、本日のスペシャルゲストがやってくれると思うんで(笑)

    コチラの方が、ROHANの代表の井澤さんです。

    このヴェルファイアどういった風に仕上げる感じですか?

    全身グラインダータトゥでいくんですけれども、今までと違う方向でデザインを入れて行こうと思っています。

    今まではアルファードのサイドに入れる時とかは、前から後ろへグラインダーを走らせる感じだったんですけれども、今回は支点を3ヶ所に分けて、集中的に隅から爆発するイメージでグラインダーのベースを入れていきたいと考えています。

    色は基本的にレッド。光が入ったらレッドで弱い光だったらブラックかなという感じの、差を出すようなペイントをボディ全体にやっていこうかなと
    思っています。

    ヴェルファイアは新車で入っていますけれども、まず塗装は全部剥がしま
    す。グラインダータトゥを施工する際には、キズとか凹みがあったらできないんですよね。鉄板に直接キズを入れていって、それをそのまま見せる感じなんで。

    だから新車とかがベストですけれども、基本的に事故歴・修復歴がないクルマが対象となってはくるんですけれども。

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    数日後

    エラいことになりましたよ!新車が!見てもらったらわかりますけれども、運転席側のフェンダーと、前のドア、後ろのドアが、外された状態です。もともとブラックだった塗装が全部剥がされて、鉄がむき出し!

    こちらはシングルサンダーの80番を使って、全部凹まないように綺麗に塗膜だけ落としていった感じですね。表面を見ると細かいキズがついています。色を剥がしはじめてからは、2時間もかからないぐらいの工数です。

    単純作業ですけれども、この工程をいかに丁寧に仕上げるかによって、グ
    ラインダータトゥの仕上がりも変わってくるので、重要な工程です。新品のパネルの表面にはメッキ加工がされているので、塗料を剥がすだけだと
    メッキの模様が残ってしまうんですよね。それを細かくチェックして、メッキも全部剥がします。

    グラインダータトゥはよく錆びると言われていますけれども、ウチはグラインダーを入れた後にプライマーを入れるんで、ほぼほぼ錆びも防ぐことができます。塗装を剥がしてグラインダーを入れてプライマーを入れるまでが一連の作業ということです。

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    グラインダー作業について解説!

    今からの作業は、1パネルずつグラインダーを入れていきます。ある程度グ
    ラインダーが入ってきたら、1回ボディに組み合わせて全体のバランスを見
    て、再度グラインダーを入れていきます。グラインダーを入れる際には、後から修正・調整ができるように考慮して入れていくのがポイント。

    グラインダーに使う道具は、スリーエムのロックサンダー。たまにスターのサンダーも使います。回転数や馬力が違ったりするんで、適宜使い分ける感じです。サンダーの刃は2種類あるんですけれども、上手く使い分けてバランスを取るのがポイント。

    最初は柔らかい方を使用して全体的に模様を入れていきます。柔らかいから太いラインが入るんですね。仕上げは硬い方(80番・120番)を使用して、最終的な仕上げを入れていきます。こちらは深いキズが入る代わりに模様が細くなるのが特徴です。

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    グラインダータトゥ実践!

    では早速実際のグラインダー作業へいってみましょう。全部同じところからスタートしたら、グラインダーの本数が集中して凹むんですよね。それで端っこはガラガラになってしまう。だからできるだけ周りから埋めていって、最終的に真ん中へ入れていって整えていくのがコツ。削る密度がなるべく全体で均一になるようにします。

    結構な台数を経験しているから、ラインのデザインは経験上一番きれいに模様が出るライン取りにします。数字の8を長細く描いてクロスしていくようなイメージ。一通りのラインを入れてから、サンダーの番手を120から80に変えて、隙間にラインを入れていって調整します。

    結構深いキズを入れるんで、反射がピカッと見えますね。パネルを削り過ぎて穴を開けたらアウトなんで、グラインダーの入れ方はよく考えながらやっていく必要があります。汗を落としたら錆びの原因になるから絶対アウトなんで、夏場とかは扇風機を回して汗をかかないように作業します。

    グラインダータトゥ最終仕上げ

    パーツごとにグラインダーを入れましたが、ここで一度ボディに組み付けて、バランスを見ながら、修正・調整が必要な箇所にもう一回グラインダーをちょこちょこっと入れていきます。

    スタートしたポイントを何カ所かに分けて、全体的にラインの本数がバランスよく入るようにしています。線の強弱や湾曲についても整えた感じですかね。

    グラインダーの作業はこれでおしまいになります。

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    次の作業は?

    次の作業は、パネルをまた外して、必要な部分はマスキングをして、シンナーとROHANオリジナルのプライマーを塗っていきます。プライマーを塗っておかないと錆が発生するためです。

    これから塗る塗料は樹脂になるんで、鉄に対して樹脂を直接塗布し密着させていないと内部で錆がどんどん進行してしまいます。ROHANのプライマーは錆転換剤入りになっているんですね。だから現時点で酸化が始まっている部分が仮にあったとしても、それを止めて密着度を上げることができます。

    もしプライマーを塗らなかったら、密着不良で何か月かしたら剥がれてしまいます。その原因はやっぱり鉄板に対して塗料の樹脂の密着が悪いからなんですね。だから間にプライマーを挟んでおくことが非常に重要です。

    プライマーを塗布!

    グラインダーを入れた後は結構鉄粉がへばりつくんで、脱脂を兼ねてまずはシンナーで洗浄していきます。

    次はいよいよプライマーですね。これを今から2コート、2回だけ塗ります。
    転換剤も入っているんでちょっと黄色いんですけれども、実際に塗って乾いたら気にならないようになります。プライマーを2コート塗布したら、一旦乾燥を入れます。

    転換剤が入っているのでだいたい2時間くらいは乾燥させる時間が必要となります。

    その次はクリアを塗布する作業に入っていきます。

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    サンディング実践!

    こちらは、プライマーを塗って、その後クリアでグラインダーの凹凸の傷がフラットになるまで9コートを塗り終わった状態です。まだ全く色が付いていない状態です。

    ここからは、サンディングによる面出しをして、フラットにしてからキャンディレッドを塗って、キャンディブラックで仕上げていくという流れになります。

    こちらがROHANビルディングクリアの主剤・硬化剤・シンナーですね。

    じゃあ早速やっていきましょうか。使う道具は、ダブルアクション・パッド無しの400番で、全体的に面出しをしていきます。400番での面出しが大体終わったら、番手を上げて600番、そして最後は800番。それが終わったら、クッションパッドを挟んで、更に番手を細かく上げていきます。ダブルアクションでも入らないところがあるんで、そこは当て木を使って面出しをしていきます。

    真っ白になっちゃいましたけど、グラインダーはまだ生きています。上に塗布したクリアだけをサンディングしている状態なんで。そして脱脂を行い、細かい番手で最後仕上げていますので、表面にザラつきは無くツルツルです。乾いてくると白くなります。

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    キャンディレッドペイント実践!

    ここからは、いよいよ色を乗せていく工程です。
    ペイントは、1パネルずつにバラバラに塗っていきます。まずは、ベースカラーであるキャンディレッドを塗っていくと。それで、一回またクリアで閉じて乾燥を行い、その後キャンディブラックを塗っていきます。

    キャンディレッドを2コート塗り終わった時点がこちら。一気にツヤ感がでました。

    ベースカラーは4コートで塗り終わりです。

    キャンディ塗料とは、いわゆる「透き通る塗料」のことですが、グラインダーの下地が見えないといけないから厚く塗ればいいというものでもなく、顔料じゃなくて染料の塗料だから、均一に塗っていくのはすごく難しい作業。
    塗るというよりは染め上げていくようなイメージです。ボディ全体がムラにならないように。

    そしてクリアを3コート塗布します。最初はベースカラーが動かないように吐出量を極力絞って捨て吹き。2コート目は少し吐出量を上げてツヤが出るように少しウエットに塗布。3コート目でフルウエットで塗っていくと。

    この後サンディングを行い、いよいよキャンディブラックを塗っていきます。

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    キャンディブラックペイント実践!

    さきほどのパネルは一晩寝かせないといけないので、隣のブースに来ました。こちらは既にキャンディレッドを塗り終わったリアのパネルとなります。
    ペーパーでサンディングを行って、脱脂・マスキングが終わった状態のパネルです。

    ここから、ウチの特殊なキャンディブラックを吹き付けて見た目を黒に変えていきます。ブラックキャンディは他のキャンディ以上にムラになりやすいので、薄めて塗布する必要があるため、コート数は結構増えていくと思います。

    6コートを終えたのがこちらの状態です。

    染料だからそのままクリアで閉じたら紫外線に負けて、半年も経たないうちに色が剥げてくるので、ウチで配合した特殊なゴーストブラックのキャンディを使用しています。顔料ベースなんで、基本的には紫外線にも負けないのが特徴。

    こちらで最後もうちょっと黒みを付けていきます。一通りブラックキャンディとゴーストブラックキャンディを塗り終えた状態がこちら。

    まだ仕上げでは無くて、乾いたらまたここから更にサンディングして、クリアで整えて、表裏に黒を塗って、最後もう一回クリアで整えて、ポリッシュをして仕上げます。

    ちょっと光を入れてみますね。

    今回は、グラインダータトゥのやり方をイチから全部公開しちゃいました!今までは中がゴールドで表がブラックという感じの色しかありませんでしたが、今回はニューカラーである「ゴーストレッドグラデーション」を採用。こちらの車両は東京オートサロン2019に出展してご好評をいただきました。

    ということで、今回はグラインダー塗装のやり方をご紹介しました。ありがとうございました。

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    ROHAN公式サイト
    https://rohan-izawa.com
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    東京オートサロン2019にて展示されたヴェルファイア

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