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2019-3-26

KUHLRACINGのR35GT-RデモカーのFR化を実現①!アテーサE-TSシステムカット!切れ角アップナックル加工!2WAY機械式LSDを装着し、ドリフト走行を行いました!<KUHL片岡より>

タグ: GT-Rエアロクラウドファンディング

新型スープラが発売間近となり、スポーツカーも再び盛り上がってきそうな感じがしてきており、非常に楽しみになってきましたよね!
弊社でも、スープラの開発を行う事はもちろんの事、R35GT-Rの開発にも引き続きこだわっていきたいと思っております~
R35GT-Rは現在、新作エアロパーツの開発を進めていることはもちろんですが、走りにもこだわっていきたいと考えており、まずはFR化を実現してみました~!
R35GT-Rは、ヘビーウェイトの車両であり、クラッチペダルの無い2ペダル車両ということで、スポーツ走行には向いていないのではないかと思っておりましたが、実際に走らせてみたところ、非常にスポーツ性の高い、面白い車!!だという事を、今さらながら、実感したというわけです!
R35GT-Rのドリフト走行シーンは、YouTubeチャンネル「KUHLRacingTV」を観て頂くとして、まずは、どのようにFR化を行ったかについて、ご紹介させて頂きたいと思います!

 


 
ご存知のように、R35GT-Rは「アテーサE-TSシステム」の4WD車となります!
この「アテーサE-TS」システムというのは、日産が開発した、基本的には後輪を常時駆動(FR駆動)し、走行条件に応じて前輪にトルクを0:100 – 50:50の範囲で配分するという画期的なシステムですよね!
要するに、ハイパワーFRの場合、後輪のグリップだけではすぐに限界を超えてしまい、どうしてもアクセルを抜く操作が必要になるなど、安定性に欠けることがネックでした!  しかしながら、このアテーサシステムなら、後輪が限界を超えそうになったら、前輪が駆動してトルクを伝え、安全に?車を前に前にと押し出していく事が可能というわけです!
まさに「スタンバイ4WD」なんですよね!! GT-Rを運転してみれば分かりますが、本当に素晴らしいシステムです!!
しかしながら、トラクションも高く、直進安定性も高いなど、良い事づくめと言えるかもしれないアテーサE-TSですが、「曲がりにくい」・「重量が重く感じられる」・「フロントタイヤの摩耗が激しい」・「ドリフト向きではない」というデメリットもあるかと思います!
という事で、今回、思い切ってFR化してみることにしたんですよね!!
といっても、D1グランプリで走っているような、シーケンシャルミッションに換装したGT-Rではなく、市販車をベースにして、2ペダルのまま、どこまでFR化でき、ドリフトさせられるのかを追及したいと思っています! 目指すポイントは、「簡単&最低限」でどこまでFR化できて、果たして凄いドリフトが出来るのかという事なんですね!
 
それではFR化するにあたって、まず最低限行ったチューニング内容は、こんな感じです!
1、アテーサE-TSシステムのキャンセル
2、フロントドライブシャフト外し(外れた部分の穴塞ぎカバーの製作)
3、切れ角(ステアリングの切れ角です)アップのために、ナックル加工・タイロッド延長
4、機械式LSDの装着
それでは順番に、説明していきますね!
 


 
1、アテーサE-TSシステムキャンセルについて
実は、アテーサE-TSのキャンセルについては、スイッチひとつでキャンセルできる便利な商品が出ているんですよね!
というわけで、「Do-Luck」さんから市販化されています、「DAS」を使う事にしました。写真の商品なんですが、スイッチひとつで簡単にFR化できるなんて素晴らしいです~!

こちらの商品は、スイッチひとつで、アテーサE-TSシステムをキャンセル出来る事はもちろんの事、「ブレーキオーバーライドシステム」もキャンセルできる機能も付いているんですよね!
この「ブレーキオーバーライドシステム」とは何か!というと、ブレーキとアクセルペダルを同時に踏んだ場合、ブレーキが優先され、アクセルペダルが反応しないという機能です。安全性のためには、必要な機能かと思いますが、サーキット走行では邪魔な機能になってしまいます・・・。
R35GT-Rはクラッチペダルのない2ペダル車ですので、左足ブレーキを使いたいと思っていましたので、この機能は有難いです! 実際に、サーキット走行では、十分にその機能を味わう事が出来ました~!
 


 
2、フロントドライブシャフト外し & 3、切れ角アップのために、ナックル加工・タイロッド延長
そして、アテーサシステムをキャンセル出来ても、切れ角が足りなかったり、ドライブシャフトが残っていては、ドリフトもやりにくいという事で、ナックルなどのワンオフ加工を、行いました!
このワンオフ加工は、長野県にあります「オートプロデュースBOSS」さんに依頼しました! ご存知のように、D1チャンピオンを取ったこともある名チューナーさんです!
ますは、フロントのドライブシャフト外しからです~

写真の青く囲んだケースが、ドラシャを外した穴を埋めるためにワンオフ製作したカバーとなります!
いつでもドラシャを再装着出来るようにボルトオンで仕上げてありますので、再度、ドラシャを装着することも可能となっています

そしてこちらの写真は、ナックルを加工して、スペーサーをワンオフし、切れ角をアップさせた写真となります!
タイロッドの取り付け位置を変更することでステアリングの切れ角をアップさせております!

そして、タイロッドの取り付け位置が変更になった分を、延長させる必要がありましたので、御覧のようにタイロッドを延長加工しております!
実際に、ドリフトさせてみた感想としましては、この切れ角アップが本当にありがたかったですね! 角度をつけてもスピンしにくいので、思い切って角度を付けていく事が可能でした~
ちなみに今回、ワンオフ製作したナックルスペーサーと、ドライブシャフトカバーは、市販化可能となっております! ナックルスペーサーに関しては、今のところ競技専用部品となりますが、もしご要望が多ければ、強度検討書を作ることも検討したいと考えております。
 


 
4、機械式LSDの装着
ドリフトといえば、機械式2WAYLSDですよね!
ハンドルを切って動き出すたびに、バッキンバッキンと振動が出て音が鳴る!!のが、ドリ車ですよね~! 乗っていた頃が懐かしい感じです~!
ということで、R35GT-Rにも、機械式LSDを装着いたしました! LSDは、ニスモ製を選択しております! 動き出しはバッキンバッキンですよ~!

そして、写真の部品も追加装着いたしました! デフケースとミッションケースを強化する「ファイナルサポート」という部品です!
セロヨンマシーンや、サーキットをガンガン走る車両は、ミッションケースが破損する場合があります。 それを予防するためのパーツなんです! 今回のようなデフ交換作業などのタイミングで同時に作業を行うことがおススメですよ! ケースが破損すると大変なことになりますので、今回は事前に装着しておいたというわけです。
 


 
このような感じで、R35GT-RのFR化を行いました!
それでは次回、サーキット走行してみたフィーリングや、課題などについてご報告させて頂きますので、楽しみにしていてくださいね!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  

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